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  • 2023.12.17
  • 嶋村 友章

購入の意思決定の電話

お客さまから一本の電話があり、その電話で物件の購入を前に進めてほしいということになりました。その物件は現在住んでいるところから近いこと、総戸数が多く管理がしっかりされている点と価格が相場より安いという3点が気にいっていらっしゃいました。一方で、エレベーターが無く3階まで階段で上がらないといけないこと、フルリノベーションではなく一部のリフォームのみで水回り関係は新規交換をしていない点がお客さまのマイナスポイントでした。

そのマイナス部分を踏まえての価格設定でしたが、売り出している価格よりも200万円ほど安い金額で申込を入れたいということで、11月の末に申し込みをいれました。そこでは端数の80万円を下げてくれる了承をいただけたものの、それだけでは納得がいかなかったお客さまは幾つかの要望を売主さんにお願いしました。結果は、お金がかかることなので受け入れてもらえませんでした。

説得するなら、必ず納得してもらう

それから時が過ぎ今回の電話がありました。購入したい気持ちはあるからこそ、相談の電話をいただいた訳ですが、お客さまが腑に落ちない気持ちを察しました。話を進めていくともう一度、売主さんに2、30万の価格交渉をしてほしいというのがお客さまのご希望でした。ここで営業が取るる行動パターンは3つあると思いますが、再度の交渉をしても希望が通るのは難しいことは分かっておりました。

まずお客さまが購入したいかどうか、そして購入できるように導くことこそが私の仕事の本質と思いました。そこで、お気持ちを確認した上で、もしもご自身が売主の立場だった場合、必要以上の交渉をしてくる買主さんに売りたいと思いますかと質問をしました。お客さまの答えはNoでした。お客さまが購入したいと思うのに、心証を悪くして売ってくれないとなったら本末転倒になってしまいます。時にはお客さまに納得いただけるように説得することも、仲介において必要だと感じました。

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