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「査定は客観的に」

  • 2023.01.28
  • 新井 健史郎

東陽町の物件を仲介業者から紹介してもらい、実際に現地へ査定をしに行った。東陽町はご縁があり、得意エリアなので査定には自信を持っているが、今回の物件を見るのは初めて。周りの物件は仲介や自社で買取も行ったことがある物件で見慣れた立地に、他にもマンションがあったことに驚いた。物件の前で仲介業者と待ち合わせ、売主様立ち合いのもと、室内を30分ほど調査した。

東陽町から約5分で築45年のマンション。室内は新築当時からの間取りで、リビングと和室が2部屋。室内もほとんどリフォームなどは行なっていないため、まさしく買取に向いている物件。外観は築年数のわりに、綺麗に見え、2面バルコニーの開放感と8階の眺望の良さが目立った。売主様は住んでいたわけではなく、相続にて物件を取得しており、マンションの細かい内容については把握出来ていないようだった。

金額を伸ばせなかった理由

今回は物件の気になってしまった箇所があり、買取金額を伸ばすことが出来なかった。主に室内の梁と段差、間取りが気になった。水回りに段差がある場合、販売時にお客様が段差をデメリットに感じてしまう。段差を無くすためには室内の床を、水回りの高さまで全て上げる必要があった。しかし、今回は梁が180センチほどまできてしまっているため、床を上げた場合に天井が170センチ程になってしまう。懸念事項が多くなってしまうのは販売期間の長期化リスクとなるおそれがあると判断した。

また、リノベーションを行ううえで間取りも大事になる。特に2LDKになるか、3LDKを作れるかの違いはかなり大きい。同じ平米数だとしても、部屋数が少ないだけで安くなってしまう。今回の物件は67平米あったが、部屋が2部屋しか作ることが出来ない物件だった。現在は、順調に仕入れの契約が出来ていたので、冷静に金額を伸ばさないで見送る方向で考えられたが、仕入れが出来ていないと、悪い部分があっても仕入れる方向でしか考えなくなってしまうと思う。「査定は客観的に」を心掛けていきたいと思う。

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